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山地に植生する常緑小低木で雌雄異株。標高1000m前後のミズナラ林からブナ林帯の林床に植生する。群落を形成することはなく、2、3株が点在する。葉は互生し、形は細長い披針形で先はとがる。表面は革質で濃緑色をしており光沢がある。触ると独特の弾力と質感があり、彫りこんだように葉脈が走る。葉縁は滑らかでやや裏側に巻き込んでいる。花は頂性で新枝の先端に数輪〜十数輪の筒状の質感のある白い小花を上向きに咲かせる。花弁のように見えるのはガクで花弁はない。小花の先端は4裂する。雄しべは4個。 |
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![]() 長花柱花 |
![]() 短花柱花 |
![]() ヒナザクラ(短花柱花) |
亜高山や高山の雪田や湿原の池塘周辺に群生する多年草。1属1種である。別名を「ミズイチョウ」と言う。分布のタイプは日本海多雪地帯型である。アオノツガザクラ、ヒナザクラ、チングルマと並んで、西吾妻山域を代表する雪田植物である。地上部は数個の根生葉とその中心部から伸びた花茎の先端に数個〜十数個の小花を咲かせる集散状花序で構成される。葉は互生で葉柄は長い。葉の表面は光沢があり、葉身は円形で先端部はゆるくへこみ、縁には揃った鋸歯がある。名前の由来は葉の形をイチョウの葉に見立てたもの。花冠は白色で漏斗状に咲き、先端は5裂するのが基本だが6裂している花も見られる。裂片中央には縦ひだ、縁にはフリルを連想させる波状のしわがある。種小名のcrista-galliは「雄鶏のとさか」という意味で、裂片中央のひだから連想したもの。 |