117回仙水沼自然観察会11.7.10()


 

  

ここにもイタチハギが・・・

キタゴヨウマツ林

仙水沼

コバノトンボソウ

仙水沼自然観察会に参加して 柳沼美津子

 3年前に吾妻山に魅せられてあらゆるルートから無我夢中で登り、5万分の1の地図の中に小さな沼を見つけました。それが“センスイヌマ”でした。どんな沼なのだろう。響きのよいネーミングに興味をそそられました。旧吾妻開発パイロットから登山道に繋がる短縮ルートがあると聞き、友達に同行をお願いし下見に出かけました。しかし、幹線道を間違えて枝の突き出た道を右往左往し、とうとう辿り着きませんでした。その後機会もなく半ば諦めておりましたから、今回の観察会はとても楽しみでした。

観察会当日の朝、2台の車に分乗させていただき四季の里より運動公園をぬけ吾妻温泉に向かいました。先の吾妻開発パイロット幹線6号を入り10分もすると、廃墟となった立派な作業施設前に到着です。この道は、今や渓流釣りや沢登りの人たちの行き交う荒涼した道と聞いておりましたが、意外とすんなり通行することができ驚きました。車を降りしばらく歩くと、荒れた大きな貯水池に出ました。わずかに耕された畑も見受けられましたが、バブル期の大規模な県の酪農業開発の成りの果てにさびしく感じられました。森の奥の緑濃い吾妻の山頂がやけに眩しくて美しく対照的でした。

 そこから塩の川沿いの登山道に出るまでは、深い藪でした。代表の守さんをはじめ、下見をして下さった方のおかげで赤布をたどり、簡単に登山道に出ることができました。登山道にさえ出ればルートもしっかりしていて迷うこともなさそうです。

 しばらく登山道は笹とミズナラの大木が森を深く蔽い、オヤリハグマ、オクモミジハグマがあちらこちらに群生しておりました。花が咲く頃は森が白く染まるのでしょうか。ヤマブキショウマ、トリアシショウマ。イチヤクソウやウメガサソウも咲いていて心癒されました。山地の湿った岩などに生えるというフクロシダも教えていただき、ルーペで覗くと包膜が確認できました。少しずつ高度を上げるとコメツガの良い香りが漂い、吾妻らしくなってきました。花の時期は終わっておりましたが、ミツバオーレン、イワカガミ、ショウジョーバカマもありました。

 急坂を越え、やがてヒメコマツとハクサンシャクナゲが出てくると、木々の隙間から仙水沼が見えてきました。広場にリュックを置き、絶景地やらに案内されて笹を漕いで行くと、目の前には湿原が現れました。あの地図上の小さな沼はなんと湿原のある神秘的な沼だったのです。ミズゴケを踏まぬようそっと下り立つと、ミツガシワの若い芽が生き生きとして群生していました。成長していつか花を咲かせたら、もっと素敵な湿原になるでしょう。また見てみたいと思いました。ワタスゲ、モウセンゴケ、コバノトンボソウ、キソチドリ、ツマトリソウ、ネバリノギラン、コバイケイソウ、ヤマドリゼンマイ。周囲にはクロマメノキ、マルバシモツケもありました。素敵な吾妻の秘密の園です。

 賑やかに昼食を頂いた後は、真っ白に気品満ちたハクサンシャクナゲの群生地も案内していただいて満足気分で下山いたしました。               

ミツガシワ群落

ハクサンシャクナゲ

幻の無名沼

モウセンゴケ

 

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