緑に囲まれて暮らしたいと思い、山を買ってしまった。そして、家を建てた。日々、生活を維持するための作業が、思いのほか多い。雨による土壌流出であり、また、枝葉の繁茂が凄まじく、一年の放置を俟たず通行が不能になる。ことほどの有様である。快適な暮らしとは言えない。当然のことである。受動的な山での暮らし方である。とは言え、山の生き物相は豊だ。この間、私が実感し、意識した山の生き物は、フクロウでありノスリである。そして、悪さをするのが、イノシシやオオスズメバチで招かざる客である。とりわけ、フクロウから受けた印象が、強烈であった。 |
||||
|
||||
自宅周辺の里山 |
||||
自然が、そして人間も、変わりゆく中で・・・ 別所 智春 |
||||
◆あのときは・・・浜通りの空は青く、よく晴れていた。気持ちに余裕がなかったのか、あとは冬枯れの景色ぐらいしか思い出せないが、燃料半分の車で、会津までは行けるだろうと家を出た。 |
||||
|
|
|
||
国見山より望む 中央は原町火発 |
伐採跡地と湿地。湧水路は右側の光る部分 |
|||
鹿狼山から |
||
スミレの花が好きである。きっかけはやはり「高山の原生林を守る会」の観察会で、スミレには沢山の種類があり、それぞれに表情が違うことが分かったからだと思う。それまでは、スミレの存在は知っていたが、ひとまとめに「スミレ」でしかなかった。まず、ルーペを通してみる唇弁の美しい模様に驚いた。ひらひらと波打つ側弁、緩やかなカーブを描いて背筋を伸ばす上弁、スミレは作りそのものが美しく愛らしい。小さな芸術作品のようだ。見れば見るほど、神様はどうしてこのように美しい形や色をスミレに与えたのかと自然の不思議を感じる。 |
||
|
|
|
アフリカ・タンザニアの熱帯雨林の中で咲いていたスミレ |