風景印の旅(5)アカガシ樹群 鎌田和子 |
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2008年11月23日に念願の大聖寺のアカガシを訪ねることができました。 2008年3月に兄が送ってくれた浪江町幾世橋郵便局の風景印。その風景印の図案に「県指定の天然記念物・アカガシ」が入っていたことから、「風景印の旅」と称する「照葉樹観察の旅」が始まったのです。私を照葉樹に目覚めさた記念の「アカガシ」を訪ねるまでに、9か月の月日が経ってしまいました。その間に、福島市平野の医王寺の「シラカシ」を訪ねたり、磐城太田の多珂神社に迷い込み、図らずも「ウラジロガシ」を観察したり、さらに、福島市稲荷神社に「アラカシ」の樹があることに気づき、ドングリが成るか成らないかを半年間かけて観察したりと、「照葉樹観察の旅」を続けてはいたのでした。 |
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鹿狼山から |
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7月末になると鹿狼山の登山道のあちこちにヤマユリの花が咲く。この花は、本当に自生種とは思えないくらい豪華で華麗で美しい。この花を、香りがキツクて・・・と敬遠する向きもあるが、鹿狼山に通う者としては自慢にしたい花の一つである。いつか何かの本でヨーロッパアルプスの広大な花畑は美しいが、「日本のヤマユリのように大きくて華麗な花はない」と書いてあるのを読んだことがある。そういえば以前、ヨーロッパアルプスをハイキングしたときもユリ科と思われるような大きい花はなかった。もっともヤマユリは鹿狼山のような標高の低い里山に、半日陰のような所を好んで咲くのだから、アルプスのように標高の高い所にないのは当然のことだろう。
さて、今日はヤマユリのつぼみがどのくらい大きくなったかを確かめに行くことにした。というよりも、最近ヤマユリの花が少なくなったような気がして、特に、頂上の杉木立にあるヤマユリは、花が6個付いていて見事であったから、あの株は残っているだろうかと気になったのである。あれは3年前の霧の日だったが、いつものように鹿狼山に登っていてこの大輪のヤマユリに出会った。霧の中で佇む風情が花の精のようで、ぞくっとする程美しかった。それ以来ヤマユリといえば、この日の霧の中のヤマユリを想うのである。 |
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霧の中のヤマユリは一期一会 |
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吾妻山にある弥兵衛平の湿地植生回復作業(主催:米沢ネーチャーフロント) |
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参加申込先:0238-38-4201、090-2953-0366(白壁)e-mail somabito@amber.plala.or.jp |
編集後記 |
トムラウシ岳での中高年ツアー登山の遭難事故ニュースには驚いた。20mを超える風速での強行。スケジュール優先の判断だったのだろうか。単にスケジュール優先では片付けられない事情があったのかもしれない。いずれにしても山には人間社会の事情など通用しない現実があることをもっと知るべきだと思う。我々も教訓にせねば(M.S.記)。 |