森づくりとインターネット       渡辺 仁
 これをご覧になる方のインターネット利用率はどのくらいでしょうか。殆どの方は、印刷された会報でこの文章を読まれていると思いますが、ごく稀に、「高山の原生林を守る会」のホームページのみで読まれている方もいるかもしれません。会の存在を、インターネットで初めて知ったという方も、おそらくいるだろうと思います。
 私の場合ですと、「日本熊森協会」という自然保護NGOの存在をインターネットで知り、そこの会員になりました。兵庫県でツキノワグマが棲むための森づくり活動を行っている団体ですので、私が現地に出かけてボランティア活動に参加することはできないわけですが、会費納入という形の協力をしているわけです。
 これまでのメディアでは知りえなかった情報を、インターネットが伝えてくれるようになりました。しかも新聞やテレビと根本的に異なるのは、それが基本的にいつでも引き出せる情報だということです。
 例えば、「うつくしま21森林づくりネットワーク」という組織のホームページでは、県内の森づくり活動のカレンダーを見ることができます。また、緑化推進委員会のサイトでも、全国の森林ボランティア情報を見ることができます。
 このことは、潜在的な森林ボランティア需要を呼びおこす可能性を秘めていると思います。また、活動的な組織が、その活動内容をWEBで公開することで、これから活動を展開しようとしている人たちへのヒントも提供しています。
 ひとつ重要なのは、「知る」ことはもちろん大事ですが、「行動する」ことに結びついてこそ、その知識が役に立つということです。その意味からも、WEB上で見ることができる各地の自然保護活動者の報告の数々は、尻の重い私にも発破をかけてくれています。

栂森(ミズナラ林とスギ、アカマツの人工林)

旧鳩峰牧場の植林

 

福島花紀行奥羽山脈編出版と写真展のお知らせ

 高山の原生林を守る会会報に掲載されてきた「奥羽山脈花回廊」が「福島花紀行・奥羽山脈編」として歴史春秋社より出版されました。価格は1500円(+消費税)です。奥羽山脈18座の花ガイドです。200種を超える花の写真と自然保護や花にまつわるコラムで構成されています。

 

出版を記念して写真展を開催します。日程等は以下の通りです。

福島花紀行奥羽山脈編出版記念写真展
花の写真70点を展示
開催日時:2003年8月22日(金)〜8月24日(日)

9時〜18時(最終日は17時)
会 場 :福島テルサ4階ギャラリー
     入場無料

 

 

 

編 集 後 記

■植林には皆さん雨にもかかわらず多数参加していただきありがとうございました。苗にとっては、いい雨となりましたが、龍ヶ岳散策ができなかったのは残念でした。来年に期待しましょう。■植林で植えつけた樹木は2年で700本になりました。来年は早くも1000本を越えます。■本の取材でしばらく足が遠のいていた高山周辺で、この春また新しい花に出会った。身近にこれほどの豊かな自然があることに改めて感謝。

 

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