幕川周辺のブナ観察会 2001.8.26(日)

 

8月26日(日)に幕川温泉から麦平を訪ねました。このコースでの観察会は初めてです。参加者は21名でした。今回は、あのカタクリの会の瀬川さん一家を始め、いわき市や石川町、三春町などの遠方からの参加者が目立ちました。

今回のコースは渓谷から針葉樹林帯までの変化に富んだ森林植生を観察できる高山でも特に自然度の高い地域です。また以前森林管理局が遊歩道を整備したところでもあります。

幕川渓谷沿いではソバナやジャコウソウ、イワアカバナ、ミヤマセンキュウ等の花が観察できました。またカバアナタケというカバノキ科の樹木に寄生するサルノコシカケの仲間がダケカンバに寄生しているのも見られました。

 渓谷から樹林帯に入るとそこはサワラやコメツガ、ミズナラ、シナノキの混じる鬱蒼とした針広混交林で、林床ではカニコウモリの白い花が咲いていました。やがて深いブナ林となり、波状枝のサラサドウダンやムラサキアブラシメジモドキ、ツキヨタケなどのキノコ類も観察できました。また季節がらヤマカガシの歓迎も受けました。コメツガが混じる原生的なブナ林を経て、オオシラビソに囲まれた麦平につきました。麦平では、湿原保護を考慮し、入口での観察に留めました。エゾオヤマリンドウの群落が満開でした。昼食後、今回の観察会の特別講師・瀬川強さんが自作された森や自然を扱った紙芝居の夏バージョンを披露してもらいました。とても充実した観察会となりました。

エゾオヤマリンドウ

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