西吾妻ロープ補修ボランテア 2002.7.14(日)

西吾妻誘導ロープ補修に参加して      三浦 武司

両親が田舎育ちだったせいか、小さい頃は日曜日になると山(丘とか山の上の公園など)弁当を持っていって食べていた記憶があります。だからだろうか、福島に就職してからこれという理由もなく、少しずつ山歩きを始めました。月に1・2回は登山しています。 

今回参加させていただいた西吾妻山は未踏の地であったので、ボランティアをするというよりも、西吾妻に登れるならばと思って軽い気持ちで参加させていただきました。私の登山は単独で淡々と山頂を目指すスタイルで、あまり草花や木などには関心がありませんでした。決して興味がないわけではないんですけど、まったくわからないので・・・今回のボランティアに参加して、とても実感したことがあります。一人で山歩きをしていたのではわからない情報や知識が得られたことです。諸先輩方と共に登山して草木の名前を教えていただいたことはもちろん、急激な速度で自然が危機に陥っているということもわかりました。きちっと残っていると思っていた湿原が実はそうではなくて、破壊されつつある自然であるということにはとても驚きでした。いま美しいと思って見ている湿原が、人間によってここ数年来に急激に消失しつつある自然だとはボランティア参加しなければ分からないことでした。よく「心無い登山者」という言葉を聞きますが、このような人たちも決して自然を破壊するために登山するのではなく、自然を楽しむために登山しているのです。私のような無知な状態であるために、きれいな花をもっと近くで見たい、写真を撮りたいと思って踏み出すその一歩が池塘を壊していくなどとは、登山者も思っていないでしょう。その一歩から池塘が大きく壊れていくなど知らない人が大多数なように思うのです。湿原に入る登山者は決して悪気があるわけでなく、無知ゆえの行動なように思われます。私が何も知らなかったように。

 自然を守るためのロープの補修は正直言ってその山が位置する地方行政自治体が行っているものだと思っていました。今回のロープ補修を通して自然は簡単に壊れてしまうということを学びました。私はこれからも登山をするつもりですが、ちぎれたロープや湿原に踏み出そうとする人がいたら私なりの自然へのボランティアを行っていきたいと思っています。

ハクサンチドリ

キバナノコマノツメ

補修完了

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