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湿原植生回復作業現場地図 |
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9月6日(日)に東大巓東側稜線縦走路大倉新道分岐地点湿原(福鳥県耶麻郡猪苗代町国有林179林班ろ小班:全体約0.2ha)で登山者による踏みつけにより荒廃した植生の復元作業を行いました。なおこれは福島県自然共生領域自然保護グループの湿原植生復元事業として実施されたもので、県のボランテア協力要請を受けて参加したものです。作業には「高山の原生林を守る会」(高橋、佐藤守、佐藤和、我妻、鈴木、織田)と「吾妻山の会」の2団体が参加しました。作業にあたっては、ボランテア参加された巻機山景観保全ボランテアーズ代表の松本清氏の指導を受けました。 作業は3班に分かれ、まずピートモスを充填した土のう50袋を準備して(1)湿原流未の復元(洗掘された湿原下流末端部を丸太で土留めし、洗掘箇所に植生土のうを充填した後ジュート(黄麻)で編んだネットで土のうと露出した泥炭部を被覆)(2)池塘の保護(植生土のうを積み上げて池塘土手を補修後植生ネットで被覆)(3)立ち入り防止ロープ張り(木道に沿って復元箇所への立ち入りを防止するためロープを張る)作業を行いました。(1)は「吾妻山の会」、(2)は「高山の原生林を守る会」が担当し、最後に2団体協同で(3)の作業を行いました。誘導ロープの材料に余裕があったので上部の湿原のただ1つ残る池塘付近にも誘導ロープを設置して作業を終えました。 なお、この日は山形県でも弥兵衛平で植生回復作業(弥兵衛平で採取した種子の播種作業等)が実施されました。 最後に、20年の歴史を重ねる巻機山の植生回復の取組みを考慮すると、吾妻連峰の自然保護の歴史はあまりにも浅く、松本清氏が挨拶で述べられた「吾妻連峰の登山道周辺の自然破壊は日本一」との警鐘を真摯に受け止め、今後ともこのような植生回復作業を継続していくことが重要であると思いました(今回の植生回復作業は9月8日付け毎日新聞で報道された)。 |
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作業現場手前の湿原の登山道 |
松本清氏 |
土のう造り |
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決壊を防御しているのはヤチスゲ |
池塘土手の補修作業前 |
池塘土手の補修作業(土のう積) |
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池塘土手の補修作業(土のう積完了) |
池塘土手の補修作業(ネットを被覆) |
泥炭流出部に植生ネットを被覆 |
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ネット被覆完了後の湿原下流末端 |
誘導ロープの設置作業 |
上部湿原にも誘導ロープを設置 |
山形県ボランテアグループの植生回復作業(米沢在住Y.Takahashi氏提供) | 完了後の状況(米沢在住Y.Takahashi氏提供) |