78回観察会・磐梯山外来植物観察会 2005.8.28()

 

828日(日)に第78回自然観察会・磐梯山外来植物観察会を行いました。参加者は24名でした。今回の観察会は外来植物の観察が目的でしたが、幸い外来植物はほとんど見られず、思いもかけず多くの磐梯山の野生の花を観察することが出来ました。登り始めにハナイカリが早速現れました。70回を越えるこれまでの観察会で始めて出会った花です。短い急登をしのいで尾根に出ると、赤い実をたわわにつけたアキグミの大木が。背後には岩肌をむき出しにしたアルペン的な磐梯山の前衛峰がダイナミックに聳え立ちしばし感嘆。なだらかな登山道を進むと、オニルリソウ、ホタルブクロ、ヤマホタルブクロ、エゾシロネなどの花が次々と現れ、ヌマガヤで被われた湿原周辺ではタチアザミやミヤマシャジン、ウメバチソウなどの花に混じり赤い果実をぶら下げたタケシマランなども観察されました。

ミヤマハンノキに被われたガレ場を登り始めるとコエゾゼミが岩に・・・。程なく櫛ヶ峰からのやせ尾根に飛び出し、小休止。裏磐梯の眺望を楽しみ、再び登っていくと、季節風が厳しいのかミヤマダイモンジソウ、ミヤマキンバイが咲いていてしばし感嘆。キオンの群落が発達した急斜面を登りきると、弘法清水直下のお花畑に到着。ここで昼食タイムとなりました。お花畑ではタカネナデシコ、クロトウヒレンなどの珍しい花を観察することができ、大満足の観察会でした。

ハナイカリ

ミヤマキンバイ

ヤマホタルブクロ

タカネナデシコ

ミヤマダイモンジソウ

オニルリソウ

ミヤマセンキュウ

クサボタン

78回自然観察会・磐梯山外来種植生観察会に参加して

                                         蓬田静子 

200124日、土湯「思いの滝スノーシューで歩く」に参加以来ズーッとご無沙汰でした。いつものようにそれぞれの車に便乗させて頂き、登山口に集合。その合間に、ヒメジョオンとハルジオンの区別を鎌田さんに教わり、いざ出発。登り始めて間もなくハナイカリに出会う。私は始めて出会ったので、今日の収穫の第一号でした。以前来た時と違って、登り始め間もなくの急道は土が流れないように丸木で一部補修されていた。あまり利用されていないこんな所でも目が行き届いているのだと思った。自然そのままが一番いいのだけれど、これだけ登山ブームになり人が大勢入るようになった今日、山を守る意味では手を加えることも必要な時もあると思った。

道々に花を見つけては一つ一つの花に時間をかけて観察し、語り合い、ある人は高級なレンズで、ある人は100円のレンズでそれぞれのレンズを通して、高山植物特有の小さな花のかわいさがよけい印象的でした。 ホタルブクロとヤマホタルブクロがある事もこの参加で知り、たまたま近くに2種類があったので、よく違いを観察する事が出来、とてもラッキーでした。またアキグミを見つけなるべく熟しているものを摘んでみましたが渋さだけが残り、甘いグミを食することは出来ませんでした。ちょっと早すぎたようです(グミばかりに気をとられ、足元にネジバナが咲いていたのに皆、気がつかず、帰りに見つける)。

頂上に向かうにつれガスがかかってきてお花畑の所の丸木に横一列になって座り、昼食をとる時には雲が降りてきて、汗ばんだ体が少々冷えてきた。それでも下のほうからいろいろ食物が回ってきて、おいしかったです。どなたからの差し入れか分かりませんが、この場を借りてごちそうさまと申し上げます。 そして再び同じ道を下り、上から沼がしっかり見えた風景はとっても美しかった。以前も何度かこの沼を見ているけど、その度に水の量が違っているようです、なぜなのか?テーマは帰化植物の観察ということでしたが実際に登山口から出会ったのはヒメジョオン、シロツメクサでした。車中からはオオハンゴンソウが見られました。そもそも帰化植物とは江戸時代前に入ってきたものは在来種で、明治時代以降に入ってきたものをいうそうです。これも今回の大収穫のひとつです。

帰りに少々、車がトラブッてしまいましたが、これもまた山の思い出のひとつとなって残るでしょう。会員の皆さんありがとうございました。特にドライバーの皆様、改めてご苦労様でした。

 

ウメバチソウ

 

 

 

ミヤマシャジン

 

ウリハダカエデ

キオン

ホツツジ

 

 

 

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