52回裏磐梯野鳥の森観察会 2002.4.21(日)

第52回裏磐梯野鳥の森雪上観察会  本多 愛子

4月21日(日)天気曇り、4月の異常な暖かさで、下界では前日は、半袖で過ごしていたのですが、ここ裏磐梯は早春。駐車場には積雪が残っておりまず驚かされました。今年2回目の観察会ですが、私は2002年始めての山。冬の間の冬眠から覚めて、芽吹きがみられる早春の山のようにすがすがしい気持ちです。駐車場をあとにしてコースを進むと、ハンノキ、シロヤナギの疎林の中の湿地帯に水芭蕉の群落。なんとかわいらしい水芭蕉でしょう。waterlily!湿地帯の流れに沿って小さな小さな水芭蕉の群落が蛇行しているのです。ここの水芭蕉はもっとも自然な水芭蕉とのこと。人為的な養分が入ると水芭蕉は大きく育つと教えられ、改めて自然を守ることの大切さを思い知らされました。途中まだ雪が多くあり、皆足元に注意しながら、ゆっくりゆっくり観察しながら登りました。いつもは、山は登るものという感じで、ひたすら登り続ける私の山登りですが、この観察会では、普段きずかない木々の植生の様子や自然の知恵等詳しく教えていただき本当に勉強になります。悲しいかな、教えていただいたことが、なかなか頭に残ってくれないのですが、山を見つめるという気持ちは徐々に育っているように思います。下りは本当の雪山、途中お尻ですべりながら楽しくアドベンチャーしました。

裏磐梯野鳥の森観察会に参加して    佐藤 清子

 4月21日、曇り、7時30分、四季の里集合。

「裏磐梯で自然観察会があるから行かないかーい?」小幡さんからの誘いに喜んで、参加させてもらう。本日の観察地、「裏磐梯野鳥の森」は檜原湖畔の細野キャンプ場はす向かいにあり、駐車場も広く、真新しいトイレの設備も嬉しい。但し、トイレは冬季閉鎖状態。

 ここから総勢21名、守さんお手製のガイドブックを片手に、木道を歩き始るや否や、ツノハシバミの雌花と雄花は? 沢グルミは枝にヒツジの顔、ツルアジサイのがくは…、ヤマネコヤナギの花は? ミズキは団子刺しの木です…、歩く間もなく、守さんと高橋さんが目当たり次第に木の特徴や見分け方を説明してくれる。何ちゅう博学…、まるでしゃべる図鑑だ! 湿原には、愛らしい水芭蕉が群生し、ヤマハンノキやシロヤナギの美しい林が続く。よく見ると、小さな花をつけたイタヤカエデ、アジサイに似たイワガラミ、芽が豚足のハウチワカエデ、パラソルのリョウブ、白い木肌のホオノキ、黄花のキブシ、瓜色のウリハダカエデ…、木々の種類が多いことに感心し、太いヤマブドウのツルを眺めながら、秋もまた楽しみになった。沼地からは沢沿いに緩やかな傾斜を登る。途中、落ちていたブナの木の芽をむくと小さな花がぎっしり詰まっており、足元にはブナの実も転がっていた。

 自然観察に夢中になり、目的の展望台は断念。手前の尾根から急斜面を下り帰途に着く。お陰で、残雪の尾根にイワウチワの群落を見つけることができた。

 今まで、こんなに注意深く、草木を観察しながら歩いたことはなかった。里山の木々は可憐な花を咲かせ、しっかりと命の種を大地に託している。自然を守る活動を地道に続けて下さる会員の皆さんのお陰で、山への想いが一層深まり、10数年ぶりに再会したかつての山中間、守さんが会の原動力として活動されておられる姿に脱帽した1日だった。

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