51回山鳥山観察会 2002.2.3(日)

2月3日(日)に高湯スキー場から山鳥山を訪ねました。岩手、いわきからも含め18名の参加者でした。

今回のコースは一般的には高山スキーツアーのルートとして知られています。キタゴヨウマツの植生が多く、コメツガ、オオシラビソと併せて3種類の針葉樹を観察できる貴重なスポットです。また、会の観察会としては、初めての本格的な冬山コースでの開催でした。

市主催のスキー大会が開催されているはずの高湯スキー場は、予想に反して閑散としていました。リフト終点から少しくだって登山口へ。ダケカンバやナナカマド、サラサドウダンなどが散在する雪原をのんびり行くとキタゴヨウがまとまって自生している針葉樹林に入ります。この森は次第に傾斜がきつくなっていきます。コメツガやオオシラビソとキタゴヨウの葉や幹の違いや枝の様子、キタゴヨウとコメツガの果実などを観察しながらゆっくりと登りました。天気予報から吹雪もありうるかなと思っていたのですが、風もなく針葉樹林の中で静かな一時を満喫することができました。林に入ってから一番の急斜面を登りきると平坦な地形が広がり山鳥山に到着です。

山鳥山では、この冬東北で頻発した表層雪崩をおこす弱層の観察法の実演を見た後、雪のテーブルでにぎやかな昼食会となりました。

 

2年ぶりの観察会と6年ぶりの高湯スキー場は・・・」         佐藤 京子

  2002年2月3日(日)曇り?観察会の参加は、約2年ぶり、久々であり2002年最初の山行になります。冬山には、なかなかいける機会もないため、雪上観察会を利用して、ちょっとした山スキーも経験してみようと思い参加しました。遠くは岩手、いわき市から総勢18名の参加者で、集合場所にてスキー板にシールを貼付けてもらい(前夜練習したが成果上がらず)、いざ、6年ぶりの高湯スキー場へ。ロッジ跡(跡になっていたのに驚きつつ・・・)からリフトを乗り継ぎ終点着。
 
林間コースを歩き、奥田さんより雪上歩行装備の山スキー、スノーシュー、かんじきの説明を受け、3グループに分かれ歩き始める。青空は見えなかったものの、風ひとつない穏やかな日であり、オオシラビソのクリスマスツリーのような綺麗な枝ぶりとコメツガの風向きがはっきりわかる荒々しい枝の対照的な針葉樹を観察し、うさぎの足跡もあったりで、約2時間あまりの歩行で昼食。
 
雪を円柱形に掘り、弱層テストを初めて経験し、積雪2m以上の雪上テーブルでの昼食も皆さんの回覧食のおかげでいろいろなメニューをご馳走様でした。メインの昼食も終わり、観察会表紙の写真(冬の山鳥山)を見ながら晴れていればそこに同じ景色があるはずと想像しながらシールをはずし、木立を軽快に山スキーと行きたいところでしたが、往路を目いっぱいのボーゲンで高湯スキー場まで下山。ゲレンデはガスがかかっており、視界が狭く、はぐれないようにくっついて滑走。スノーシューの早い歩行にびっくりしながら駐車場到着。いつも反省することは、せっかくの佐藤さんの説明をメモらずに帰ってくることで、今回もまた学習せずに・・・。次回はきっちりメモります。

「頬をつけるとひんやりとキタゴヨウの冷たさが伝わってきました」    柳内 景子

 雪の中で行われる観察会に参加したいと思いながら果たされずにきましたが、今年やっと叶って参加することができました。それも今年は吾妻連峰を2月の初旬の厳冬期に歩けるのです。
 
福島キャノンの集合場所からの道路には雪はなく、周りの木々の芽が少し動いているように感じられました。さすがにスカイラインのゲート辺りからは道路も白くなり、高湯スキー場は白銀の世界。リフトを一つ、次のリフトの乗り口で登山届を提出。これから雪山に入るんだと気持ちが引き締まります。
 
リフトからキョロキョロ動物の足跡や落し物を捜しましたが、ウサギの足跡とテンの落し物と思われる糞が一箇所見つかっただけでした。二つ目のリフトを後に山スキー、スノーシュー、かんじきと足元を固めて出発。木々が小雪の中に静まり返っている緩い登りを過ぎると、ちょっと広い雪原に出ました。ここに一方だけ枝を出しているオオシラビソの木がありました。もう一方からも枝を出しているのですが、出たところからすぐ反対方向に折り曲げたように伸ばしています。風の当たる木の肌は白っぽく、反対側は黒っぽい。この木の様子を見て、この辺りの風がどれほどの強さで吹き付けるのだろうかと吹雪のすざましさを想像してみます。このような場所で一本ではこんな樹形でしか生きてゆけず、森となってこそ木々が元気に生きられることを実感しました。
 
ふと、西大巓の観察会の時見たゲレンデにポツン、ポツンと一本で立っていたブナはこの季節どうしているのだろうか。胴巻きをさせられて雪の中に立ちつくしているのだろうか。リーダーの方のオオシラビソ、コメツガ、キタゴヨウの説明を受けながら進む。途中、枝を雪のために引きずりちぎられた木々が痛々しく立っていたりします。引きちぎられた枝に頬をつけるとひんやりとキタゴヨウの冷たさが伝わってきました。木々の枝先をカラ類がせわしく通り過ぎてゆきます。山鳥山に着く頃には雪も止みました。ここは、広々とした所で晴れていれば家形山が展望できるそうです。残念ながら、今日は観察会のパンフレットから想像するのみです。
 足元の雪の上を雪虫が盛んに歩いている。この雪の中で動いているのは元気に通り過ぎていった小鳥達とこの虫だけだった。全員が集まったところで雪を掘り下げ雪崩の実験。雪のテーブルでの楽しい昼食と続きました。帰りは山スキーの方々が気持ち良さそうにシュプールを描く後からおしゃべりを楽しみながら、ゆっくり下ってきました。今日一日、雪の中にいられた幸せをかみしめながら。今回も吾妻の山や木から、そして会の皆様から沢山の元気を頂き帰途に着きました。ちなみに今日一日いわきは雨降りの一日だったそうです。

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