86回観察会・早稲沢遊歩道紅葉観察会 2006.10.22()

早稲沢観察会報告と百貫清水の現状  編集部

20061022日(日)に早稲沢遊歩道紅葉観察会を実施しました。参加者は16名でした。

 晩秋の西吾妻山麓の早稲沢遊歩道を訪れました。さすがにこの時期ともなれば、この流域に多く植生するシシウドも散状に結実した果実の姿を見せるのみで、大半の1年生植物は葉を落とし、わずかに枯れかけた姿を留めるのみとなっていました。それでもしっかりと緑の葉をとどめていた葉の形からタニタデ、クロクモソウなどの珍種を見分ける会員がいました。また沢近くでは夏に咲くセンジュガンピの花が奇跡的に咲いていました。一方この季節でも楽しめるのがシダ植物です。タニワタリ、サカゲイノデ、トラノオシダ、リョウメンシダ、クジャクシダ等20種類近くのシダ植物を観察することができました。

布滝付近ではカエデ類の紅葉とブナを代表とする黄葉そしてキタゴヨウマツの緑のコントラストが抜群の景観を構成していました。布滝から百貫清水までのブナ林帯ではブナの大木の見事な紅葉に参加者はみんな圧倒された感がありました。

観察会風景

これ何?

観察会風景

ブナ紅葉

クロクモソウ

布滝

センジュガンピ

晩秋模様のブナ林

しかし百貫清水周辺の景観はそれまでとはあまりにも異質なものでした。かつて、百貫清水周辺が整備されたとき山側に歩道を開くなどあまりにも自然の生態に無知な工事に対し県自然保護協会から批判され、改修する事件がありました。その際は、百貫清水の周辺にはロープを設置し、歩道も最低限の広さに整えるものだっだと記憶しています。それから10年が経過し、あまりにも周辺の植生回復に対し配慮に欠ける補修工事が行なわれていました。歩道いっぱいに敷き詰められた砂利は清水へ流れ落ちそうな状況となり、踏み荒らしを防止するために、当初設置したロープは既に撤去されていました。工事は冬期間を挟んで今春から再開となる模様です。工事内容の変更を含め、関係者へ適切な対応を求めていきたいと思います。建設当時、あれほど慎重であった地元行政機関も担当者が変わる、クレームを付ける者もいない。マスコミも話題にしないとなると過去の経験は無になってしまうということが顕著な実例ではないかと思います。観察会などを通した監視の必要性を改めで実感しました。

20061022日の百貫清水

カラマツの人工林は公園と同じ?

案内板周辺の整備状況

サンショウウオorイモリ?

199653日の百貫清水

5年も工事が続くんだ

工事開始日が左の許可日前でもOKなの?

ハイヒールでこの風景をみたい?

 

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