第159回自然観察会:吾妻・不動沢橋−慶応山荘手前 夏の山岳植物観察会

18.7.8()

 

7月8日(日)に吾妻・不動沢橋−慶応山荘手前 夏の山岳植物観察会を実施しました。参加者は8名でした。前回に続いて福島大学の増田さんが参加されました。梅雨のさなか、九州・中国・四国地方の未曽有の大水害発生の翌日でもあり、最悪中止も覚悟していました。しかし、不思議なことに当日は日差しも時々望め、思いのほか穏やかな天候の中での観察会となりました。不動沢橋登山口から歩き始めると増田さんが次々と見つけた昆虫を紹介してくれ、さながら昆虫観察会となりました。昆虫好きの青柳さんは増田さんの説明を真剣な表情でメモっていました。増田さんが参加されたおかげで、今回は沢山の昆虫が観察できたように思います。
 梅雨時期と昆虫の繁殖時期は重なるのでしょうか。ハクサンシャクナゲの花中での美しいミドリに輝くアオカミキリの繁殖活動や大往生したアズマヒキガエルの遺体を徘徊するツノグロモンシデムシ、孵化後間もないクモの幼虫の集団など、ダイナミックな昆虫の生態の一端を観察することができました。また、オオバツツジの花との予期せぬ遭遇に加え、ウメガサソウ、マルバノイチヤクソウなど他の吾妻山域の観察会では馴染みのない植物の花も楽しむことができました。井戸溝で昼食後、今回の観察会の中心テーマであった満開のヤエハクサンシャクナゲを堪能して帰路につきました。

ネバリノギラン

オオバツツジ

ウラジロヨウラク

ヤエハクサンシャクナゲ

 

 

 

 

  自然林の清涼な空気を満喫しました

 ブナハマルタマフシ

 ボーベリア

   夏の山岳植物観察会    佐藤久美子

昨日からの、西日本での豪雨被害もあり、雨が心配されましたが。どうにか曇り空で持ってくれそうです。今回は、8名の参加で、守さんの車1台で出発です。
 不動沢橋から慶応山荘を目指して、歩き出します。山には、もう秋の気配。赤とんぼが沢山飛んでいます。足元は、ぬるぬると滑りやすいので、気を付けて歩く。嬉しいことに、今回初めて見る植物に出会えました。名前は、オオバツツジ。大きな丸みを帯びた葉。1枚が子供の手のひら程あるかな。花は純白でスズランの様に下を向いて釣鐘の形で数輪まとまっている。「ん〜〜」と思わず唸ってしまった。「ツツジでこんな種類があるんだ。」と驚いた。未だ、つぼみも付いていて本当に見頃で、可愛いし、美しい。中々出会えないらしく「今日は、大変幸運」との事。
登山道脇には、ヤマブキショウマ、ミヤマホツツジ、ナンブアザミ、ウラジロヨウラク、モミジカラマツ、コメツツジ等の花が咲き。ハクサンシャクナゲの株も立派で、標高を上げる度に、ドンドン花が綺麗になり、つぼみを持った木は、ピンク色が濃くソフトクリームの様な形で素晴らしい。中々シャクナゲの花の季節には、出会えてないので、これも幸運。
 その上に、お昼を食べた後に、ヤエハクサンシャクナゲを見つけに、皆で更に登って行くと、1株を発見。確かに、花弁が八重になって、咲いていました。更に驚いたのは、日当たりのよい株の花には、物凄い数と種類の昆虫が、蜜を求めて集まって来ていました。毎回、新鮮な感動を森の営みから貰って、リフレッシュして大満足です。自然は、凄いパワーがありますね。その中に、行けることに感謝です。
観察会とは、離れますが。毎朝の散歩コースの胡桃川にカモの親子を発見。とても可愛い。今日も、会えるかな。涼しそうに川の流れに乗って泳いでいます。

 

シャクナゲに集う昆虫達

ゼラチンの様なゴゼンタチバナ

 キタゴヨウマツとコメツガの混成林

キタゴヨウマツとコメツガの抱擁