第143回観察会〜女神山・里山の陽だまり観察会

15.11.29()

   


143回観察会〜女神山・里山の陽だまり観察会  
信濃満枝

11月の末、紅葉も終わり、吾妻山も白く雪化粧した時期に女神山の観察会?! 何の観察をするのでしょう?と思いつつ参加しました。すると、登山口の近くにイワテヤマナシの実を発見し、もちろん五感を使って観察しました。甘みは少なかったものの、しっかり和梨の形と味でした。
少し山を登るとクヌギやコナラのドングリ、甘い山栗やきのこなど、動物や人間の食材が豊富にありました。
花のように、真っ赤な5枚のガクの間に宝石のように輝く青い果実のクサギはお洒落でした。パールのような白い玉はスズメウリ、サルトリイバラの実は赤、ヤマガシュウの実は黒。
蛾の繭であるヤマカマスは気持ちよく風に揺られてました。
コブシの大木は花芽をたくさん付けて春の準備をしてました。
今回で4度目の観察会の参加になりました。ブラジルでは体験できない四季の移り変わりを間近で観察して改めて自然の美しさに感動しました。この「高山の原生林を守る会」にゆっくり流れる時間と山で頂く「皆様のお弁当」で今回も心も体も幸せになりました。
現段階では、足元に実が落ちていると栗の木、クヌギなど見分けられるのですが、木肌や葉だけでは全部同じ木に見えます。スミレも沢山の種類が有る事はわかりましたが、全部同じに見えます(スミマセン)。これから観察力を養って更に山歩きを楽しみたいと思います。

クヌギの果実

ヤマカマス(ウスタビ)

イワテヤマナシの果実

イワテヤマナシとキヅタ

 

クヌギの萌芽更新

あれなあに

 ハイゴケ

コアカミゴケ

143回女神山・里山陽だまり観察会に参加して     白澤和子

 久しぶりの観察会です。小鳥の森駐車場に行くと、若い女性たちがとても多くなっていて華やいでいます。16年ぶりの女神山。先頭を歩く佐藤守さんに付いて歩き出すと「1時間で歩ける道を5時間かけて歩くのがこの会です。観察するものがないと言われるこの時期に観察会ができるのもこの会です」代表の真心が気持ちよく理解できます。 

私は初冬の梢や雲を眺めながら歩くのですが、もう後方では屈んだり、話し込んだりして大分離れてしまいます。守さんは下見で確かに見たという(イワテ)ヤマナシの木を探して登ったり下りたりしていましたが、記憶よりずっと上にその木がありました。皆が落ちているヤマナシを探して大喜び。かじってみる人もいて、「梨の味がする!香りもある!」と大賑わいです。私もやっと見つけてポケットに入れて宮沢賢治のお土産にしました。この小さくて硬い実が熟してドブンと谷川に落ち、いい匂いを放して流れていくんだね。そっと噛んで見たら微かにあるような味と香り、それはまるでゆらゆらとした青い幻灯の様でした。

山頂を下りても風の冷たさは変わらず、口数も少なくなった頃、風が通らない陽だまりの山道で早めのお昼となりました。セーターを重ねて小さな弁当を広げると、ご馳走が次々と回ってきます。今日のマズイ食堂のウマイは茄子のお焼きです。それからの下り道は、枯葉をザクザクとこぎながら鼻歌も出てしまうほど愉快な歩きになったのは御馳走を頂戴したお陰です。皆さんありがとうございました。 

もちずり学習センターでの総会は明快で簡潔な活動と会計の報告と計画があって、2017年は会の30周年・150回目の観察会・会報100号を迎える嬉しい記念が続く年になると知りました。会員の力を併せて素敵なお祝いをいたしましょう。

食べきれない昼食

赤い果実が着いている

 クロウメモドキの果実

コハウチワカエデ

 

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