第142回観察会〜小野川不動滝周辺紅葉観察会

15.10.4()

   

小野川不動滝

ミズナラ林の観察

コタニワタリ

これなあに

難所

小野川沿いのブナ林は快適でした

 味付けは任せて

木漏れ日

142回小野川不動滝周辺紅葉観察会に参加して      島田 吉子

 

猛暑日の予報の中、ミズナラの巨木林を烏川まで下り、川を遡り滝を巡る、奥岳自然遊歩道は最高の納涼コースでした。頭上高く、ミズナラ、トチ、カエデなどの、葉の一枚一枚が微妙に重なり合って大きな緑のドームを作り、あのうんざりする真夏の太陽が、葉っぱの輪郭を浮き上がらせたり,透かせたりして、やわらかい木漏れ日となって林床でゆらいでいました。 

 シダ類について、守さんから情熱たっぷりの講義を受けましたが、ハリガネワラビだけ覚えれば良いとのことで、素直に従いました。(まるい胞子嚢がかわいい)。 ヤマブキショウマとトリアシショウマの区別は、葉脈。トリアシショウマの支脈は、葉縁まで辿り着かず、つまり、フラフラ千鳥足とのこと。(覚えやすい) ヒノキ林で出逢ったウスノキの実は、黒く熟しておいしそう。つい、「ベクレルは?」震災以来,身についた悲しい習性。    

 旧道から馬車道に抜けると、そこは炎天下。道沿いにヨツバヒヨドリ、クロズル、ハナニガナ、シロバナニガナ、ホツツジ、コメツツジ、モウセンゴケ、ヤマトキソウ。花はやっぱり、お日さまが好きらしい。辛うじて咲き残っている、艶やかなハクサンシャクナゲに「熱中症に気をつけてね」と声をかけてしまう 。  

 くろがね小屋の、太陽光発電パネルの庇を見下ろす場所で昼食。ベルトコンベアのように次々と廻ってくる、松井さんたちからの美味しいごちそうの誘惑に負けて,ついつい身の程知らずにいただいてしまった。

 昼食後、峰の辻に向かう。炎暑のガレ場をジグザグ、よちよち登る。重くなったお腹を抱え、チビチビ水を飲みながら。酒瓶を片手に、大道をふらつく酔っ払いの気分。正直、つらかった。「来なきゃよかった」と弱音を吐きそうになったとき、前方で「あった!」と歓声が上がった。山手の岩陰にひっそりと、でもアッチコッチで 「いないないばあ」をしているオノエランの白。谷間には、満開のサラサドウダンとベニサラサドウダン。さらに、ガクウラジロヨウラクのモスグリーンとピンクのパステルカラーが眼下一面に広がって、そのむこうの青い空に溶け込んでいく。

 豊かな自然を満喫できる今の平和と高山の原生林を守る会にあらためて感謝感激の一日でした。

イタドリ

コツボゴケ

シロヤナギハアカコブシ

ハサミツノカメムシの幼虫

 

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