132回 高湯〜不動沢登山道周辺自然林雪上観察会14.2.23()

 

高湯温泉郷

(この上部の自然林を伐採して放射能除染土の仮置き場にするという)

 

登山道から離れて自然林へ

このコース最大のブナ

樹皮に残されたクマの足跡

夫婦のようなミズナラ

付いては離れの跡が数か所

 

この一帯に広がる2次林
(ミズナラ−クリ林)

雪の結晶は上空でなくでもできる

センシゴケ
針で刺したような穴が特徴

ケヤマハンノキの冬芽

132回 高湯〜不動沢登山道周辺自然林雪上観察会に参加して  佐藤 和重

2014年度最初の観察会は、僕は無積雪期には何度か歩いたことがあるが積雪期には初めてのコース、気温は低いが晴天、幸先は良さそう。
参加者は4名と僕が参加した観察会では最少人数で少しさみしいが、2週連続の大雪と冬場ということを考えれば致し方ない所かもしれない。
車を高湯温泉の白樺荘付近のツキ止まりに駐車し、スノーシュー2名、山スキー2名という構成で、登山道をはずれ積雪期ならではの観察会の始まり。
しばらくは、植林されたヒノキなどの少し薄暗い針葉樹帯の登りを、山スキー隊の後ろをスノーシューでも膝まで沈みながらラッセル状態で進む。
急な登りを越えたあたりから、今回の観察会のポイントのひとつ、そんなに幹が大きくないミズナラ、クリ林に林層が変わる。
守さんの話では、「この辺は吾妻山系でも地質的には最も古い地質にもかかわらず大木が少ないということは、何度も伐採を繰り返されてきた証拠」
以前は高湯温泉の人々の生活のエネルギー源(蒔など)だったのかもしれない。 またここでは、着氷という珍しい自然が創った造形を目にすることができました。ミズナラの幹のふもとに雪がリング状の輪になっているのです、皆思い思いに写真撮影。
 不動沢より少し上の地点に到着、そこで雪のテーブルを作り、昼食タイム。そして、昼食後はもう一つの目的である雪層断面の雪質の観察。これは、気温の変化や経過時間による積雪した雪質の変化を知ることができ、それにより表層雪崩を予見できるという観察。
メンバー代わる代わるの作業でやっと地面が見え、雪の層を測ったところ約2mありました。雪質の変化が見れたのは7か所、そのうち1番大きかったのが地上から1m40pあたりで、そこが滑り表層雪崩を引き起こすということを解説していただき、この時期ならではの自然観察会でした。
 樹木の冬芽は、ヤマモミジ、リョウブ、サラサドウダン、ホウノキ、ウリハダカエデ、ケヤマハンノキなどの冬芽を観察することができました。

着氷

昼食タイム

雪の断面掘りは交代しながら

弱層がくっきり

 

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