130回 高津森山と旧米沢街道観察会観察会13.9.29()

 

放射性セシウムは100Bq/kgを超えた

オトコヨウゾメ

イヌツゲ

ホウチャクソウ

センブリ

ガマズミ

コナラ

サワフタギ

高津森山と旧米沢街道観察会          佐藤久美子

 9月29日(日)快晴の中、11名(男4、女7)の参加者で、観察会が行われました。今回は、高津森山(21世紀森計画の荒廃ぶり)と旧米沢街道を訪ねるコースです。お昼は、恒例の芋煮付きです。
 歩きだして直ぐに、「21世紀の森」と書かれたかなり大きな看板が現れました。今は、錆ついて朽ち果て、見る影もない状態でした。市民が、働いて納めた税金で作られたものでしょう。もう少し、大切に活用してほしいです。登山道は、送電線の下なので、下草がすっきりと刈られていました。道幅も広く快適です。足元には、秋の草花が競演していました。しばらく、登るとミツバアケビの実が、道の両側の手の届くところに沢山ぶら下がって成っていました。中には実が割れて、食べごろのものもあり、美味しそうです。放射線が無ければパクリと味見をしたい所ですが。今は、叶いません。福島の厳しい現実です。
 秋の木の実も、沢山観察出来ました。クリ、ミズナラ、ミヤマガマズミ、オトコヨウゾメ、ヒメアオキ、アオハダ、リョウブ、ツノハシバミ、チゴユリ、ヤマブドウ、クロモジ、マユミ、ツルウメモドキ、キヅタ、サルトリイバラ、全部で20種以上ありました。果実の色は、赤色、オレンジ、黒色と美しい。その中でも、サワフタギの藍色、青色の実は、大変綺麗だ。ツリバナのガクが5つに割れて、中からオレンジの種が先端にぶらさがる姿は、可愛らしく、ツルリンドウの実は、濃い赤色で宝石の様にピカピカと光っていました。この森は、1回伐採された2次林なので、ミズナラ‐クリ林です。山の中腹で、1本のブナの木を発見しました。切られずに残っていたようです。見上げると、真っすぐに枝を伸ばしていました。このまま元気に育ってほしいと思いました。
 高津森山頂上に着いたのは、お昼少し前でした。正面に、栗子スキー場が望め、吾妻山は、頭を雲に隠していました。芋煮の場所までは、未だ未だ先なので、下りは、ピッチを速めて歩きました。芋煮は、材料を下茹でして来たので、あっという間に2鍋が出来あがりました。酒粕入りの方が、風味もコクもあり、とても美味かったです。(特別なダシが入ったし)。暑い日差しを避け、車の陰で皆でワイワイと楽しく頂きました。御馳走様でした。最近は、職場でも芋煮会は無いので、年1回のこの時間は、大変貴重です。
お腹を一杯にして、いざ旧米沢街道へ出発です。今から、400年前上杉家の参勤交代に役割を果たした街道です。大きな石畳みが、あちらこちらに残っていました。李平(すももだいら)宿には、かつて、宿場町として、52戸の家が建ち並び、賑わっていたらしい。その場に立つと、平らな土地が広がっていました。今は、杉林とシダに覆われてしまいましたが。桜の木も植えてあり、昔は、皆で花見をしたのだろうと想像出来ました。街道わきには、サラシナショウマやサワアザミ、ヤマトリカブトが花を咲かせていました。
 今回の観察会では、秋の草花と木の実の美しさを堪能出来ました。有難うございました。さて、観察会で、わからなかった事を調べて見ました。タムシバの実は、どうして、直ぐに種を地面に、落とさずに、白い糸を伸ばして赤い種をぶら下げているのか?それは、「大きな鳥たちにアピールして、種を食べてもらい、遠くへ運んでもらう為である。烏が種を食べている姿が良く目撃されている」と書かれていました。本当に、自然界は、自分の子孫を残すのに最大限の工夫がされている事に、感心しました。

クサギ

サワアザミ

ツリバナ

ツリバナの紅葉

 

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