122回羽山・愛宕山(斜平山)自然林観察会12.05.13()

 

 

 

 

 

歩みは観察会ペース

新緑の輝き

 謎の照葉群落は

オオイワカガミでした

羽山・愛宕山(斜平山)自然林観察会      青柳 静子

斜平山は、昨年に続き2度目となるネイチャーフロント米沢との合同観察会です。朝のうちは少し肌寒い気がしましたが、天気予報どおり昼頃には暑いくらいのお天気でした。ナ・デ・ラ・ヤ・マ、1度聞いたら忘れない名前とインパクトのある山容です。国道13号線から1本入ると、斜平山の東斜面が見えて来ました。屏風を立てたような形と雪崩の跡が何本もはっきりとわかります。さあ、今日はどんな出遭い、発見が待っているのでしょう。気持ちが高まります。

早速、登り口でキバナノイカリソウ、ナガハシスミレ、ニョイスミレ、シュンランンを見つけました。準備体操を終えて歩き出し、次に見たのはタムシバの花芽です。そしてまたちょうどいい目の高さにタムシバが咲いていました。これは撮らなければ!ガクをレンズで覗くと3Dのように見えて美しい!!ウリハダカエデの花と新緑、ハウチワカエデの花とガクも美しい。陽射しを浴びて真っ直ぐ上に伸びるブナ、ミズナラ、コナラのグラデーション、リョウブは新緑に陽が射し行燈のように見えます。オクチョウジザクラは満開を迎えてました。この季節は、どんなに雪深い地方でも必ず春は来ますよと知らせるようにすべての生命の勢いを感じます。足元を見ると、イワナシのピンクの可憐な花、ブナのマドンナは双葉の先にまだ種を付けています。ブナの大木も始めはこの小さな命から始まるのかと思うと、ただただすごいなあと思うばかりです。

じっくり観察していると、もう目に入るものすべて気になりだし中々前へ進みません。いつからでしょう、観察会に参加するようになって、今まで見えてなかったものが見えるのです。多分、初めて参加された方はびっくりするでしょうね。このスピードで頂上まで辿りつくのだろうかと。私も初めての時は、皆さんの観察力の凄さにあっとうされました。それが、今ではすっかりこのスタイルにハマってしまい楽しみでなりません。その場で解らなくても後で図鑑で調べたり思い返すのも楽しいひと時です。

今回のコースではなんといっても新緑の美しさでしょう。羽山神社近くのブナの大木は見事でした。日本海側の植生のユキツバキは今回のコースにはわずかしかありませんでした。何故なのでしょう?その他に日本海側の植生が見られたのは、オオバクロモジ、マルバマンサク、シラハタマツなどでした。植物以外では、羽山へ上る途中、小さなシジミチョウが1頭飛んできて私の胸元に止まりました。後でKさんからルリシジミ♂ではないかと教えていただきました。羽山から愛宕神社へ向かう途中で、ミヤマセセリが1頭いました。地味な蝶ですが、年1回早春に出現する貴重な蝶です。また、オトシブミや幼虫も2匹見つけました。この幼虫、後で芋虫ハンドブックの中にのっていたオオシマカラスヨトウではないかといきつきました。そして、見られないと思っていたヒメギフチョウが1頭ヒラヒラと目の前に飛んできてくれました。蝶好きな私にとっては大満足でした。

 愛宕神社で食べた昼食、Mさんのごちそう、おいしかったです。ここから一望出来る米沢市街、上杉神社の辺りもわかりました。右手には、西吾妻山が見え、なんて贅沢な時間なのでしょう。また明日から頑張ろうと思いました。下りは、急な坂を慎重に一歩ずつ。私は下りが苦手ですが、山菜が目にとまり、少し頂いてきました。無事に下り終えた最後に見たオオタチツボスミレが皆さん、お疲れ様と言葉をかけてくれたように思えました。

 今日、5月13日は母の日でもあり、帰ったら健康な身体に産んでくれた母に感謝の気持ちを伝えたいと思います。そして、今日の合同観察会で得たすべての事、皆さんに感謝します。ありがとうございました。

       
マドンナ オオシマカラスヨトウ タムシバ ウリハダカエデ

 

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