110回観察会・裏磐梯金山歴史と自然林観察会2010.5.23()

110回 裏磐梯・金山観察会に参加して  高江秀行

観察会最後のミーティングで、観察会の感想文を頼まれ、学生の時の宿題を出されたような感じで、久しぶりの新鮮な感じを受けます。

福島から桧原湖に入り周りの山の木々を見ると若葉が目に入り、ますます観察欲がわいてきます。

最初は桧原城址に向かうコースで入山後すぐ、アオキに皆さん目にとまりました。雄花、雌花の違いの解説がありルーペなども使い皆さん思い思いに観察されています。

登山道にはあちこちにドングリの実の割れた状態がありました。なんと地面に根を出し始めこれから芽を出すところでした。実をさわってみると根が地面に食い込んでいるのが解ります。とても感激したのはきれいに実が割れて若葉が出ているものがありました。新しい命が生まれ、これから成長して大きな木になることを考えると、感慨深いものがあります。

山登りというより植物観察中心ですから、目的の桧原城址にはやっと着いた感じです。伊達政宗が築いたという山城は、敵の攻撃にも配慮した会津侵攻の足がかりとした城といわれています。今でも残る土塁や空堀を見て400年前の昔のことに思いを馳せるのが楽しくもあり、興味がわきます。

桧原城址を後にして、今回の謎であるミステリーツアーに入りました。時々藪をこぎ、流れの速い沢をみんなで助け合いながら渡り、後ずさりするような急登を登り、やっと着いたところは大きなブナの木です。皆さん一様にブナの木に感激しています。高いところから枝分かれする幹も太くて貫禄があり昼食を含む時間を、ブナと一緒に過ごしたことは幸せでいい思い出になりました。

今回は午後から雨になることも予想され、心配していたのですが何とか雨は降らず、かえって暑くもなく快適な観察会ができたと思います。そして新緑が新鮮でした。

今回で、3回目の参加となりましたが、観察会を通して皆さんからいろんなことを教えていただきありがとうございます。これからも観察会の参加を楽しみにしています。

夏は、仕事の関係でトーンダウンしてしまいますが、秋には復帰しますのでよろしくお願いします。

   始めの一歩  田崎裕子
 

かなり以前から山スキーでは東北の山を訪れてきましたが、観察会は初めての参加です。まず驚きました。皆さんの、見つける眼のすばやさ、観察の細かさ、チームワークの良さにただ感心するばかり。新参組は人の集まっている所に行っては何!何!と覗き込むだけで大忙し。一度にたくさん見たり、聞いたり、はるか昔の‘生物’や‘理科‘の教科書がチラチラ浮かんだりで、足よりも頭の方が一杯一杯になりました。

混乱しないためにも、ひとつ自分のテーマを決めようと‘木‘を選びました。続けていた山スキーも、ただ滑るのが面白いのではなく、樹林の間や標高が下がるにつれ木の種類が刻々と変化していく様子がとても感動的なのです。今までは滑りながら横目でチラッと見るのが精一杯で、木の種類まで覚える余裕はありませんでした。

今回の観察会で二つ覚えるつもりで、まず教えてもらった‘ウリハダカエデ’をマスターしようと「日本の樹木」(小学館)を開いてみたら、あまりに種類がありすぎてすぐに断念しました。結局‘ブナ’と‘カラマツ’と‘ムシカリ’が今回名前と実物が一致する木で、あまりの少なさに愕然としました。

漠然と眺めるだけでなく、見えてくるようになるように、これから機会を重ねていきます。今後ともどうぞよろしく。もうひとつ感心したこと、おすそ分けで回ってきた地の食べ物のおいしかったこと、ありがとうございました。

     

 

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