109回観察会・御幸山(ごこうせん)自然林観察会2010.3.28()

御幸山に登る  佐野一子

3月下旬、参加者22名は伊達市月舘地区の御幸山をめざしました。車道をひたすら。途中、切り通しの所で見つけたのが土栗(つちぐり)。ツチグリ科のきのこで秋に山野に生ずる。黒褐色で外皮は厚くあとで6〜12の裂片となり星状に開いて地上につま立ち菌体は地面から離れる。乾燥するとまた上方に巻き球形となり転がって内皮から胞子を散らす。味はトリフに匹敵するというおいしいきのこで特にきのこ汁に合うということを地元から参加の渡辺さんの熱心なお話に「うん、秋にみんなできのこ汁を食べることにしよう!!」

標高が477m。頂上近く杉林に守られて観音堂。重厚なつくりのお堂で慈覚大師のお手による十一面観音菩薩像は秘仏とのこと。大きな鐘をつく。山の頂上はそこから10分程登った羽山神社の奥の院の裏手にあり丁度、お昼近くになってようやく早春の太陽が淡い光をさしてくれて角礫岩のゴツゴツした岩の上で狭いながらもお昼のタイム。間もなく食べ終わった渡辺さんが「笛を吹きます」と言い、リュックからおもむろに笛を取り出しました。まだ木の芽が固い里山の雑木林に妙なる笛の音がひびいてゆきました。山に来てこんな素敵な時間に会えるなんて、一同しばらくうっとり・・・・・。

帰りは表登山道を下りました。秋に落ち葉が重なって足が埋まるほどです。下りきった所に金精様が立っており、「おかげさまで」と別れのあいさつをしました。

国見に住む私の家から真南にこの御幸山があることを知ってからこの山に親近感をもってながめることが楽しみともなって来ているこの頃です。

     

 

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