108回観察会・奥土湯自然林観察会2010.1.24()

奥土湯周辺の自然林雪上観察会   青柳静子

 本日は晴天なり!1月とは思えないくらい風もなく穏やかでまさしく観察会日和でした。日頃の行いが良いからでしょう(笑)

あれ、一人いつもの顔が見えません。聞けば訳ありとの事。後から合流となりました。今回は雪上観察会です。思えば私が初めて参加させていただいたのもこの時期の水林自然林でした。ですから、この季節は印象深いのです。なかなか一人では来れませんから今日もしっかり樹皮模様や冬芽とフィールドサインを楽しもうと思いました。

スノーシューを付けて歩き出すとアニマルトラックが早くも出現し、資料を参考にしながら動物の名前当てをしました。ニホンリスです。小さい爪あとまではっきりくっきり残されていて、なんて可愛いのでしょう。周辺にもニホンカモシカとうさぎのものがありました。リスもウサギも後足が前方にくるんですね。ニホンカモシカの足跡は体重がかかって深かったです。動物達はこの厳しい自然環境の中でも間違いなく生息しています。何を食しているのでしょう。飢えをしのぐ為に必死なのかも知れません。想像が広がります。

高山山麓の栂森周辺はブナクラス域下部の落葉樹の二次林だという事を教えていただきました。自然に再生されたそうです。人間の生活環境が変わると森も姿を変えていくのですね。

このミズナラ林の中にケヤキのアガリコがありました。人間と深くかかわっていた証拠です。この自然林の中から見える空の青さとの風景がすごくいいなあと思いました。温暖なせいか、日向にはフキノトウがちょこんと二つ並んで顔をのぞかせていました。あら〜かわいい!でも1月ですよ。ビックリです。顔といえば冬芽を観察しているとクズやクルミの葉根跡はユニークな表情でじっくり見いってしまいました。ツノハシバミの芽は二又になってました。タムシバは裸芽。他にもアサダを初めて知りました。イヌブナ、アカシデ、イヌシデ、オオヤマザクラ、リョウブ、ナツツバキの樹皮模様の違いを観察しました。ナツツバキの木肌はツルツル、スベスベ、なんて美しいのでしょう。ここでも皆、木肌に触れて感触をあじわいました。ナツツバキは栂森山頂が植生の境界という事を教えていただきました。

昼食は雪のテーブルを囲んで須賀川チームからおいしいご馳走とお抹茶をいただき、和やかな楽しい時間が流れました。復路の頭上では野鳥の声を聞き、見つけられた方が、青い色が見えるからルリビタキでしょうと、教えていただきました。私も双眼鏡で見上げたのですが見失いました。こんな時、鳴き声で野鳥がわかったらいいのですが、残念です。土湯に戻って足湯で反省会となりました。まだまだ自然の中に居たかったです。自然環境は人間の生活と大きくかかわってきます。私はどんなにこのマジックではない、タネもしかけもない、美しい風景に助けられてきたことか。感謝の気持ちでいっぱいです。これからも大切に残していかなければと思いました。皆さんと共に続けたいと思います。

ウサギ

ニホンリス

こんな看板が

樹を切って土を削って地滑り防止?!!

     
 栂森    優雅な昼食  

 

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