101回観察会・霊山自然林観察会2008.11.30()

 

霊山自然林観察会

1130日(日)に霊山自然林観察会を実施しました。今回は遠く石巻からの御夫婦も含め18名の参加者でした。

登山口の切り株には、オシャグジデンダや、オウレンシダ、イワトラノオが着生し、植生の豊かさを感じさせます。ミズナラ林に拓かれた広い山道では果実を着けたムラサキシキブに心が和みます。最初の本格的な岩場である屏風岩付近では、エビの尻尾に似たエビゴケや傍らを流れる沢周辺に発達したスズタケの群落など、今までの観察会では見たことのない植物が処々に現れます。頭上で振り子のように揺れるサワシバの果実を眺め、路上に眼をやるとアズキナシの赤い果実などもチラホラ。この時期ならではの楽しみです。

尾根に出ると展望が開け、岩だらけの山稜の先に阿武隈の山並みが広がります。視点を下ろすとヘリポートを備えた林道が目を引きます。山火事の際に海水を運搬するヘリコプター用の設備で貯水池も整備されているとのこと。防災林道とやらの名目らしいですが、維持管理にどのくらいかかるのか・・・。あきれる思いで眺めました。幹の皮目が人間の顔のように配置された人面幹や異なる岩石で構成され造山運動の営みを今に残す岩など観察ポイントは豊富です。

イタヤカエデの壮木が立つ分岐を折れ、護摩壇を経由して国司館跡に到着しました。国司館跡では芋煮を楽しみました。天気予報に反して、当日は風がとても冷たく、冷え込む中での昼食でしたが、寒さが芋煮の味をより一層引き立ててくれました。

ミズナラ林

ムラサキシキブの裸芽

アキノキリンソウ

ナンブアザミ

屏風岩

スズタケ

高みへ

誰が管理するの

岩相の2層構造

人面幹

 

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